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新人さん

週稽古のお教室に新人さんが入って来た。
訳あって短期間でお茶の基本が学びたいとのこと。慣れない着物を着て、とても熱心に取り組んでいらっしゃった。
数年経った頃だろうか。
ふと気がつくと、私の苦手な奥伝をすらすらとお稽古している彼女の姿があった。
これはまずい。
茶歴はずっと長いと思っていた私だったが、苦手苦手と後回しにしているうちに、彼女に抜かれてしまっていたではないか。
そこから私の遅すぎたスイッチがようやく入ったのだ。
業躰先生につき、苦手な奥伝も率先して学び、ノートをまとめ、奥伝を人さまにお教えできるようになった。
私のお茶に向き合う姿勢は、彼女のおかげで、前に進めたのだと思う。
我が社中のみなさんも、良きライバルをみつけてほしい。

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